キャッシュフロー計算書を見ると利息と配当金の収入・支出が記載されています。
これらは営業活動・投資活動・財務活動の何れかのキャッシュフロー区分に記載されます。
ここで難しいのが、利息と配当で記載場所が異なり、収入か支出かで記載場所が異なることです。
書籍等で確認するとこれらの分類が文章で説明してあり分かりにくい傾向にあります。
表に分類すると分かり易いため解説します。
書籍の記載を紹介
最初に書籍にはどのように記載されているか紹介します。
利息と配当金について下記のように記載されています。
配当金の支出は資金調達の見返りに支払うものとされているため、財務活動によるキャッシュフローの区分に記載されます。
利息の収入・支出および配当金の収入は営業活動によるキャッシュフローの区分に表示することができます。
利息・配当金の収入は投資活動によるキャッシュフローに、利息の支出は財務活動によるキャッシュフローに表示することができます。
私は『どっちなんだ!分かりにくい!』と思いました。
利息・配当金の収支分類
分類を表にすると2つのパターンに分けることができます。
営業・財務キャッシュフローに記載する
営業CF | 投資CF | 財務CF |
---|---|---|
配当金収入 | ー | 配当金支出 |
利息支出 | ー | ー |
利息収入 | ー | ー |
一般的に企業のキャッシュフロー計算書では、配当金の収入と利息の収支は営業活動の区分に一括して記載される場合が多いです。
投資・財務キャッシュフローに記載する
営業CF | 投資CF | 財務CF |
---|---|---|
ー | 配当金収入 | 配当金支出 |
ー | 利息収入 | 利息支出 |
ー | ー | ー |
一般的に採用されていませんが、金融機関や投資会社では採用されることがあります。
金融機関は通常、株式や債券を保有しており、その保有する金融商品からの配当金を受け取ります。金融機関の場合、この収入は主に投資活動に関連しているため、投資活動の区分に含めることがあります。
投資会社や投資ファンドの場合、主な業務は投資活動であり株式や債券などの金融商品を取引し、収益を上げます。そのため、配当金の収入を投資活動の区分に記載することがあります。
まとめ
多くの企業は配当金収入と利息収支を投資活動区分に記載しています。
そのため基本的にはパターン1で覚えておきましょう。
ビジネス会計検定ではそれぞれのパターンを覚えておく必要がありますので、表のイメージを頭に入れておくと覚えやすいと思います。
以上!
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