【譲渡益税に注意】ドル建てMMFはドル売買でも税金がかかる

家計ノウハウ

ドル建てMMFは2023年9月現在金利が高く純資産価格の変動もほとんどないため、ドルの置き場として選択肢のひとつとなっています。

そうゆう私もドル建てMMFでドル運用してます。

以前こちらの記事でドル建てMMFについて紹介していますので参考にしてください。

ドル建てMMFは売買手数料もかからず売買しやすい商品です。

ただ1点注意が必要です。

MMFを売った時、譲渡益に対する税金です。
今回はMMFの譲渡益に対する税金について解説します。

ちっち
ちっち

私はドル建てMMFについてしっかり調べて投資したつもりでしたが譲渡益に対する税金を見落としてました。
今回は私の見落としていた点も合わせて解説します。

この記事はこんな人におすすめ
  • ドル建てMMFの売却を考えている人

ドル建てMMFとは

ドル建てMMFとは、Money Market Fundの略称で、安定性と流動性を重視した投資ファンドです。
MMFの投資対象は政府や金融機関が発行する債券でありリスクを分散させ高い安全性が図られています。

MMFはドル建て以外にもトルコリラや南アフリカランドなど、別の外貨建てMMFもあります。

ドル建てMMFのメリットデメリットについてはこちらの記事を参考にしてください。

ドル建てMMFの売却時の課税

ドル建てMMFの売却にどうゆう課税がされるのか解説します。

解説は次の2つです。

ドル建てMMFの売却に対する課税
  • 私がしていたMMF売却に対する勘違い
  • 売却時には為替差損益が発生する

私がしていたMMF売却に対する勘違い

私がMMFの売却について勘違いしていたのはこれです。

MMFを売却してもドルのまま持っていれば為替レートは関係ない

これは大きな間違いでした。

ドル建てMMFは純資産価格がほぼ一定であるため売買しても譲渡益は発生しない、合わせてドルのまま売買することで為替差損益もないと思っていました。(下記ゴールドマンサックスの純資産価格)

引用元:SBI証券 ゴールドマンサックス目論見書

そのため元本と利息分がそのまま証券口座に入ると思っていました。

売却時には為替差損益が発生する

実際はドルのまま売却しても為替差損益が発生するんですね。

売却翌日にはこのようなメールが来ました。

ちっち
ちっち

今回の場合、為替差益が出ていたので、

5,000ドル分売却して4,981ドルになって返ってきました・・・

色々確認すると国税庁のホームページにはこのような記載がありました。

●紹介要旨 

米ドル建で預け入れていた預金10万ドルを払い出し、その全額を外貨建MMF(米ドル建公社債投資信託)に投資しました。この場合、その外貨建MMFに投資を行った時点で預金に係る為替差益を所得として認識する必要はありますか。

 預金の預入時のレート・・・1ドル=90円(円からドルへの交換と預金の預入は同日)
 外貨建MMF投資時のレート・・・1ドル=105円
 (注) 便宜上、預金の利子は考慮していません。

●回答要旨

 為替差益を所得として認識する必要があります。

 外貨建取引とは、外国通貨で支払が行われる資産の販売及び購入、役務の提供、金銭の貸付け及び借入れその他の取引をいい、居住者が外貨建取引を行った場合には、その外貨建取引の金額の円換算額はその外貨建取引を行った時における外国為替の売買相場により換算した金額として、その者の各年分の各種所得の金額を計算するものとされています(所得税法第57条の3第1項)。
 照会のように、外貨建の預金をもって外貨建MMFに投資した場合には、新たな経済的価値(その投資時点における評価額)を持った資産(公社債投資信託の受益権)が外部から流入したことにより、それまでは評価差額にすぎなかった為替差損益に相当するものが所得税法第36条《収入金額》の収入すべき金額として実現したものと考えられますので、当該外貨建MMFの投資金額の円換算額とその投資に充てた外国通貨を取得した時の為替レートにより円換算した金額との差額(為替差損益)を所得として認識する必要があります。

 為替差益
 (105円-90円)×10万ドル=150万円

 なお、外貨建MMFの譲渡による所得の金額を計算する際、当該外貨建MMFへの投資時の為替レートによる円換算額をその取得に要した金額として所得を計算することになります。

引用元:国税庁 預け入れていた外貨建預貯金を払い出して外貨建MMFに投資した場合の為替差損益の取扱い
となりの担当者
となりの担当者

つまりドルを買ったときの為替よりMMFに投資した時の為替が円安であれば、売却時に円換算で為替差益分課税しますよ。ということです。

SBI証券のよくあるお問合せFAQにも同様の内容がありました。

また本来徴収は円建口座から引き落とされるのですが、口座残高が不足したためMMFの外貨で徴収されてしまいました。

ちっち
ちっち

基本ドル取引しかしていなかったのですが、円建口座にある程度入金しておく必要がありますね。

MMFの流動性について検討が必要

MMFのメリットは純資産価格の変動が小さく流動性が高いことがメリットでしたが、為替レートを考える必要があるのであれば流動性が悪くなります。

為替が大きく円安に傾くと資金が必要な時に現金に戻しづらいことを頭に入れておく必要があります。

金利が高くドルの置き場所に最適である反面、用途が決まっている場合はMMFに投資するかよく考える必要があります。

まとめ

投資は勉強も大事ですが実践で分かることも多いです。

実践で落とし穴にハマる場合でも少額から初めていれば安心です。

まずは小額投資で投資に慣れることが大切ですね。

以上!

コメント